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インド、外出禁止令の中のスタンディングオベーション

3月19日(木)夜、新型コロナウイルスに関する、モディ首相の緊急テレビ演説がありました。現地時間22日(日)の外出禁止令に関する発表があったのですが、「22日にはもう一つ皆の協力をお願いしたい」と言って切り出されたのが、この2ヶ月間、自分の危険を顧みずに働いてくれている、医療関係者を中心とした方々へ向けた、午後17時のスタンディングオベーションでした。

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皆待ちきれなかったのか、時間にルーズなインドにしては珍しく、17時前から、チラホラと拍手や楽器、金属を叩く音が聞こえていました。それがだんだんと大きくなり、17時を過ぎた頃には、皆ベランダや屋上に出て、鳴り止まない拍手の嵐。演説の中では「5分間」と提案されていましたが、20分近くは続いていたでしょうか。

不便なこと、慣習や国民性の違いから戸惑いや苛立ちを覚えることも数多いインドですが、見倣いたい、素敵だなと思えることも確かにあり、今回もそんな心を動かされた出来事の一つでした。

自粛をする、他人に迷惑を掛けないように振る舞う。恐らくそれらは我々日本人がどちらかと言えば得意とする行動で、もちろん意義のある、大切な考え方だと思いますが、行き過ぎると息苦しく、却って悪影響すら生じてしまうように思います。少しベクトルを変えて、こういう時だからこそ互いに感謝する、励まし合う、そういう空気感が広まるよう、日本でもインドのようなスタンディングオベーションが起きたら素敵だなと、思いました。